応募総数１３９句から優秀作品を発表

入選作品発表

最優秀賞

光浴ぶ　水かけ雛の　寧らけし

杵築市　尾平貴子さん

（講評）

陶器で造られた「水かけ雛」の特徴が良く出ています。水を掛けると光り輝き、蘇生したように瑞々しくなり安堵感を覚えたという秀句

優秀賞

いにしえの　匂える里の　雛めぐり

杵築市　本庄正克さん

（講評）

杵築市の城・坂・武家屋敷等を鳥瞰図的に捉え「いにしえの匂える里」と抽象化した所がうまいです。また五感を働かせた「匂える」という措辞が妙

入選（ひいなめぐり賞）

城下町　着物にきがえ　雛めぐり

杵築市　西村ケイ子さん

（講評）

着物に着替えた時の喜び、雛めぐりへの期待感などを胸に城下町を闊歩する姿が浮かびます。自分の行動をそのまま素直に写生していますが高揚感溢れる句

佳作

笹竹や　友と三人の　雛御膳

杵築市　熊代禮子さん

（講評）

仲良しの三人組が談笑しつつ食べる料亭での雛御膳。目の前の庭には手入れの良い笹竹があり、添水の軽やかな音も聞こえる優雅な時の流れる昼時の句

雛巡り　着物行き交う　小京都

杵築市　本山純正さん

（講評）

杵築の街を「小京都」ととらえた所がすばらしい。また、京都の祇園を思わせる様に「着物行き交う」という所もいいです。「小京都」でうまく纏められた句

昔の　坂また坂の　ひな巡り

大分市　村岡正文さん

（講評）

この句の通り杵築は「坂また坂」の街です。その坂は昔作られ今も守られています。作者は歩いて「ひな巡り」をされ、その大変さに気づかれた感慨の句

春の夕　並ぶ下駄音　酢屋の坂

日出町　阿南志保さん

（講評）

この句の季題は「ひなめぐり」ではなく「春の夕」です。酢屋の坂で仲の良い二人組が下駄の音を立て合ってふざけている姿が浮かびます。いかにも春の夕暮れの景

すずめびな　わたしの家に　およめいり

杵築市　本山美奈さん

（講評）

お子さんの句でしょう。まず「すずめびな」が面白いですね！ その上、ひなが「わたしの家におよめいり」なんてよく気づきましたね！！ なんとかわいい思いつきでしょう。だつぼう！！

選者

溝口 治義

宇佐神宮の新春の俳句大会の選者などを務める。俳号は溝口 独妙（みぞぐち どくみょう）

お問い合わせ先

城下町杵築散策とひいなめぐり実行委員会

杵築市杵築665-172　杵築ふるさと産業館 2F

電話 0978-63-0100 （杵築市観光協会内）